何が契約不適合かを示すため、契約書の最初に目的を書くべきだ
世の中で法律家だけが書けるという「かしたんぽ」という四字熟語。 皆様書けるでしょうか。 答えは「瑕疵担保」です。 それはいいとして、民法改正により、瑕疵担保が、「契約不適合」と言い換えられました。 定義として「目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであ...
法人自体の不法行為?
普通は、会社が違法な行為をしてしまったとき、その違法行為をした従業員や代表者の過失を主張し、その責任主体ということで、会社が民法715条や会社法350条を使って責任追及されることになります。 しかしながら、場合によっては、法人自体に過失を問われることがあります。...
不正競争防止法で機密情報を守るのは難しい?
中小企業が不正競争防止法で機密情報を守り切るのは難しいといわれています。 その理由の一つが、保護される要件として要求されている「秘密管理性」が厳しく判断されているからです。 紙媒体なら、鍵のついている倉庫に管理し、さらにその鍵も代表者などの管理者が現住に保管しなければならな...
お盆明けました
お盆が明けてしまいました。 私は、実家に帰って、祖母に会ってきました(←生きてますよ)。 病院で久しぶりに会った祖母は、意識がはっきりとしているだけに、感情の抑制が効かず、しんどそうでした。 どんな人でも、最後はこうなるのかと思いながら、なかなか感慨深い土日を過ごしていまし...
「下請法」は事前の交渉材料として使わないといけない
下請法という法律があります。 ざっくりいうと「元請けは、下請けをいじめてはいけないですよ」という法律です。 ただ、取引がはじまってしまうと、文句をいいにくいわけで、下請法を活用することは、案外難しいと思います。 そりゃそうですよね。仕事をくれる人に文句をいう企業は、生き残れ...
利用規約はビジネスの「屋台骨」だ
利用規約の整備をすることが増えてきました。 民法改正で、利用規約をふくめた定型約款にも法整備が届くようになりました。 利用規約は、よく「他の企業のものをパクればいい」みたいなことを言われますが、それは誤りでしょう。 利用規約は、ビジネスの「屋台骨」なのです。...
雇用契約書は弁護士ではなく社会保険労務士に相談してもよいのか
弁護士法には、以下の規定があります。 (非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止) 第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは...
委任契約の「報告義務」の範囲
委任契約を締結すると、受託者は委託者に対して、委任事務処理について報告する義務があります。 これは、委任というのは、「おまかせしますからね」というところで、中身を確認できず、本当に仕事をしてくれているか分からないので、仕事しているか検証する材料を与えるため、民法で報告義務を...
不動産賃貸借の終了後、賃料相当額の損害賠償請求ができるのはいつまでか
完全に私見メモです。 1 問題の所在 建物賃貸借契約が終了したあと、その場所に居座ると、所有権をもっている人は、その占有者に対して賃料相当額の損害賠償を請求することができます。 さて、これ、いつまで請求できるのかという話です。 鍵を返したタイミング?...
メルカリのようなエスクロー決済を導入するための対応
1 エスクロー決済とは エスクロー(Escrow)は、「預託」という意味です。 エスクロー決済というのは、商取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する制度です。 メルカリを使ったことがある人ならばわかると思いますが、メルカリは、こんな流れの決済手法です...