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アイドルに恋愛禁止させることにも、意味はあるのでしょうか。

タイトルの「意味はあるのです」というのは、最近、デイリーポータルZのYoutubeで配信されている、ブッダ物語のパロディです。

AKBグループの須藤凛々花さんという方が、先日のAKB総選挙で結婚宣言をしました。

このとき、多くのファンが「恋愛禁止なんじゃないのか」と煽っていました。

ただ、よく考えてみれば、違反者続出のルールではあったわけです。

峯岸さんの坊主とかも、そうですよね。

このアイドルの「恋愛してはいけない」ルールには、2つの東京地方裁判所の裁判例があります。

一つは、H27.9.18に出されたもの、もう一つがH28.1.18に出されたものです。

一方は、会社側が勝ち、(数十万円レベルですが)、それなりの損害賠償請求が認められました。

もう一つは、アイドル側が勝ち、損害賠償請求は否定されました。

まあ、そんなわけで、実はこのルールが法律上有効なのかについては争いがあるわけです。

でも、このルールは、(仮に法律上有効ではなくても)2つの点で大きな意味があるのです。

一つは、ファンがアイドルに執拗にくっつくことを防止できる機能です。

「私、恋愛禁止されているんです」って言えば、わけわかんない男の要求から逃れることはできますよね。そういう意味では、(経済合理的な)効果があるのです。

もう一つは、アイドル自身に抑止力を与えられることです。

結局、(浮気と同じく)発覚しなければ大丈夫なわけですが、何もルールがないと、自分で写真や動画を撮影するなどのアホなアイドルもいるわけです。

だから、「もしかしたら損害賠償請求されるかもしれないから辞めておこう」と思える抑止力を働かせることができるのです。

全てのことに、意味は、あるのです。

弁護士 杉浦智彦

#コラム #契約書

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