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配当優先株式は価値評価時に揉めるかもしれない

July 16, 2017

種類株式は、事業承継で活用されることが望まれるツールの一つです。

 

その中でも、無議決権+配当優先株式は、議決権はないが、配当を優先することによって、相続人間で、後継者とそうでない者との間の優劣関係をなくす意味が出てきます。

 

そのため、昔から、種類株式の啓蒙活動が行われていました。

 

(たとえば、加藤貴仁「事業承継の手段としての種類株式--株式の評価の問題を中心に」ジュリスト1377号67頁)

 

しかしながら、種類株式は、案外使われていません。

 

その理由の一つが、「価値算定が難しい」というところにあります。

 

一つの議論のきっかけとなったのが、伊藤園の「第一種優先株式」の株価議論です。

 

配当は1.25倍もらえ、議決権がないような株式は、普通の株式の市場価格の何倍の価値がつくでしょうか。

 

 

現在の伊藤園の優先株式の答えは、普通の株価の価値を下回ってしまっているというものになります。

 

さまざまな議論がなされていますが、結局、議決権の価値・優先配当から来る株式の価値を算定することは難しいということがわかります。

(議論の例として、宇野淳=山田隆「優先株式のプライシング」(早稲田ファイナンシャル研究科。URL http://www.waseda.jp/wnfs/pdf/labo3_2008/WIF-08-005.pdf)

 

 

中小企業が、このような株式を、専門家の指導の下活用することは問題ないですが、変なコンサルのような人が関与すると危険かもしれないという話でした。

 

弁護士 杉浦智彦

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