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シェアリングエコノミーと兼業禁止の難しい問題

July 27, 2017

シェアリングエコノミーと、会社の兼業禁止との間には、非常に難しい問題があります。

 

物やサービスをシェアしてお金をとることは、やはり「副業」と捉えられるからです。

 

ここで、最近改訂された「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」に、一応のルールが記載されています。

 

1.考え方
(1)就業規則に兼業禁止規定が設けられている場合
①兼業禁止規定の効力
判例の傾向を前提にすると、すでに株式会社や各種法人、団体(以下、労働者を雇用す
るものを総称して「使用者」という。)で働いている人が、兼業としてシェアリングエコノミーサービスを通じて収入を得ることは、就業規則で兼業が禁止(あるいは事前許可を要することと)されていたとしても、その兼業の内容が、使用者の経営秩序又は労務の統制を乱すおそれがない場合や、使用者への労務提供に格別の支障を生ぜしめない程度である場合には、当該兼業禁止規定の効力が及ばないと考えられる。
使用者の経営秩序を乱すおそれの程度等の具体的判断に当たっては、i)競業関係にな
らないか、ii)秘密保持義務違反にならないか、iii)利益相反行為にならないか、iv)使用者の対外的信用を毀損しないか、v)総労働時間が過重なものになってしまうなど、健康を害し、あるいは本業に支障をきたすことにならないか等を検討することになるものと思われる。したがって、兼業禁止規定が存在する使用者において労働者が兼業する(しようとする)場合に、使用者の許可・不許可の決定や、無許可兼業に対する懲戒処分を行うことの是非については、各使用者の事業内容や労働者の職務内容、行おうとする兼業の内容等の具体的事情に応じ、上記 i)から v)の点に留意して判断すべきことになる。なお、健康に留意しなければ安全が確保できないような業種が本業である場合には、上記 v)の要素が厳しくみられる可能性があり、兼業禁止規定の効力が及びやすくなる可能性もある。
②シェアリングエコノミーの態様による考慮
また、一般論として、シェアリングエコノミーといっても、不動産等のアセットを活用して収益を得るタイプと、労務を提供するタイプとでは、その性質が異なる。すなわち、宿泊等のために自ら管理する資産を提供するようなシェアリングエコノミーサービスの場合、肉体的・時間的拘束の度合いは限られているため、上記 v)の要素の観点からは、兼業禁止規定の趣旨に反する可能性は低く、ひいては兼業禁止規定の効力は及びにくいと考えられる。
これに対し、専門家として労務やアドバイスを提供する形態のシェアリングエコノミーサービスにおいては、上記 v)の要素からも慎重な判断が必要になる。もっとも、通常は、労務を提供する形態のシェアリングエコノミーサービスであっても、肉体的・時間的拘束の程度は高くないものが多いと思われ、秘密保持、利益相反などそのほかの要素においても問題ない業種であれば、兼業禁止規定の効力が及ばない場合は多く存在するものと考えられる。
(2)就業規則に兼業禁止規定が設けられていない場合
就業規則に兼業禁止規定が設けられていない場合については、懲戒事由は、あらかじめ
就業規則で定めておかねばならないこととの関係で、兼業したこと自体を就業規則の違反行為として直接的に問うことはできない。もっとも、このような場合であっても、経営秩序を乱してはならないとの服務規律の規定や、職務専念義務違反、競業避止義務違反、利益相反となる場合、使用者の対外的信用を毀損させるような場合や秘密保持義務違反などが重なる場合は、別の規定の違反の問題として取り上げられる可能性があるため、ほかの規定との関係で懲戒処分の対象になりうることに留意が必要である。

 

結局、この準則がなにを言いたいかというと、

 

・兼業禁止があるからといって、シェアリングエコノミーをすることが全て違法になるわけではない。

・本業への影響を見て、リスクが高ければ、兼業禁止規定違反となることが有り得る。

 

ということです。

 

民泊といった不動産の提供のような場合、(よほど管理に時間がかかるような場合は別ですが)基本的には、肉体的にもハードでなく本業に影響が出にくいですし、(不動産業のような場合を除けば)本業の機密情報を使わないだろうと予想がされるので、セーフとなるでしょう。

 

一方、アドバイザーなどとして関与するようなタイプでは、肉体的にも拘束時間が長く、本業に影響が出ることが懸念され、さらに、本業のノウハウを使うことが容易に想定される(≒お客様からはそれを期待される)でしょうから、兼業禁止規定に違反することになるでしょう。

 

 

具体的な事情によるため、気になるかたは弁護士までご相談下さい。

 

弁護士 杉浦智彦

 

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