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VALUの利用規約を解説していく(その2)第1条

August 20, 2017

VALUの利用規約の解説の続きです。今日は第1条です。

 

<Title>

第1条 本サービスの内容

 

【解説】

第1条は、サービス内容が記載されることとなります

 

<第1項>

1. 本サービスにおいて、会員は、株式に見立てた自身のVALUを発行し、VALUを

購入した自分のファン(以下「VALUER」といいます。)を増やすことができます(以下、VALUの発行を行った会員を「発行者」といいます)。また、会員は、他の会員のVALUを購入し、その人のVALUERになることで、発行者を応援し、発行者から情報や優待特典を受けるなどの交流ができます。さらに、会員は、購入したVALUを他の会員に対して譲渡することもできます。つまり、Xさんが発行したVALUをAさんが取得し、その後Bさんに譲渡した場合、以後はBさんがXさんのVALUERになることができます。当社は、会員によるVALUの発行、及び、会員間でのVALUの売買の場の提供及び運営を行います。会員間のVALUの売買及び優待の履行等については、全て当事者の自己責任とし、当社は自ら売買を行わず、売買の委託を受けるものでもありません。

 

【解説】

ここでは、色々言っていますが、いくつかポイントがあります。

・会員は、「株式に見立てた」(※あとで説明します)自身の”VALU”というものを発行することができる。(会社名と混ざるので、”VALU”とします)

・発行した会員は、利用規約では「発行者」と呼ばれる。

・”VALU”は「株式に見立てた」もので、会員それぞれで内容・種類が異なる

・”VALU”を購入したひとは発行者の「VALUER」と呼ばれるようだ(定義規定はない)

・”VALU”は譲渡可能。譲受人にVALUERの地位が引き継がれる

・会社は、プラットフォームの提供をするだけ

・会社は責任を負わず、売買委託も受けない。

 

ざっくり言えば、

VALUという会社は、市場であって、とくに取引に参加するわけではないということです。

 

それで気になるのは”VALU”というのが何なのかということです。

 

「株式に見立てた」とありますが、株式とは、「均一的に細分化された割合的単位の形をとる株式会社の社員たる地位」といわれています。

 

ざっくり言えば、会社の価値を総株式数で均等配分したものということです。

 

”VALU"も、発行者の価値を均等配分したものでしょうか。

 

それは違うはずです。100%購入しても、その人をコントロールできないからです。

 

株式とは本質的に異なるわけです。「見立てた」というのも、まさにこの意味でしょう。

 

”VALU”というのは、あるプラットフォーム上で、人の価値を出し(←この価値を出す方法が、優待などになってくる)、それを均等配分したものと考えるのがよさそうです。

 

そのため、VALUの価値は、プラットフォームでいかに価値を出せるかというところにかかっているということでしょう。

 

つまり、

「優待を出す内容及びその可能性によって、”VALU"の価値は変動する」

ということになりそうです。

 

先日発生したヒカルさんの事件は、この「可能性」を見誤った案件ということができるでしょう。

 

<第2項>

2. VALUは、発行者への応援の気持ちを表す特別なステータスのようなものです。VALUの仕組みは少し株式に似ているところもありますが、実際の株式ではありませんので、VALUを購入しても、発行者に対する経営権や支配権を獲得するものではありません。また、VALUは、株式以外の有価証券、前払式支払手段、法定通貨又は仮想通貨でもないため、本規約に基づいて本サービスにおいて利用する以外には、一切ご利用いただけません。当初、各会員が発行するVALUは、連携したSNSのフォロワー数等によって価値が決まりますが、発行後は、時価で取引されます。したがって、発行者の人気が高まれば、自分が購入して保有しているVALUが値上がりする可能性もありますし、逆に値下がりすることもあり、価格変動に伴う損失発生のリスク(VALU売買の決済手段として用いる仮想通貨であるビットコイン(以下「BTC」といいます。)自体の価格変動があり、その結果としてVALUの価値が変動するリスクも含みます。)があります。また、VALUの発行者が本サービスから退会したり、当社からサービスの利用を制限されたりした場合、その発行者のVALUの価値は完全になくなってしまう場合もあります。

 

【解説】

第1項でも解説したように、”VALU”は株式そのものではありません。

 

ただ気になるのは「連携したSNSのフォロワー数等によって価値が決まります」ということです。

 

違和感ないですか。その”VALU"の価値は、本来、そこから発生した「価値」によって発生するはずです。(収益から考えていく価値算出方法を、「配当還元方式」などといいます。)

 

しかし、ここでは、フォロワー数で価値が決まるとあります。

 

これは、おそらく「初期の価格は、フォロワー数で決まる」ということではないかと思われます。

 

ある市場で、初めの価格が決まらないとき、価値を一応推定するため、関連しそうな別の指標を使うことも考えられます。

 

そのため、ここではSNSのフォロワー数が、その人のインフルエンサーとしての地位や閲覧者へのサービスの質の高さを評価し、価値を高くつけようと判断したのだろうと思います。

 

 

この第2項を確認しても、やはり”VALU"の価値を決めるのは、優待などの交流の内容によるように思われます。

 

なお、この条項で、”VALU”はビットコインで購入することが匂わされています。

 

また、VALUのプラットフォームから離脱したら価値がなくなることも規定されています。

 

 

 

3. 一度成立したVALUの購入又は売却は、理由の如何を問わずキャンセルすることができません。また、当社及び会員は、VALUの買取り又は払戻しの義務を負いません。VALUの購入は、前項に記載の価格変動のリスク等について十分ご理解の上、ファンとして発行者を応援する観点からお楽しみください。

 

【解説】

売買契約のキャンセルが、基本的にできないことが決められています。

 

ただ、法律上、別段の特例もないので、「理由の如何を問わず」というのは、公序良俗違反と判断され、無効なルールとなることは十分に考えられますし、そもそも拘束力がないと判断される余地もありそうです。

 

例えば、購入の条件としていた約束について、故意に約束を守らない場合など、詐欺取り消しや債務不履行解除が認められる余地があるはずです。

 

その点では、救済の余地を一切否定しているように読める条項ではありますが、

裁判にまでなれば、救済の余地は一部あるかもしれません。

 

 

 

今日はここまで

 

弁護士 杉浦智彦

 

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