VALUの利用規約を解説していく1(頭書)
最近、Youtuberのヒカルさんの事件で炎上したVALUというシステム。
VALUとはなんですか?
VALUは、だれでも、会社の株式に見立てた ●VL を発行できるサービスです。カンタンに発行して、好きな価格をつけて、他の人と売り買いすることができます。
(https://help.valu.is/article/8-what-is-valu)
要するに、会社の株式のような感じで、人にVLというものでお金を出していくサービスです。
ここでのポイントは、応援や優待のため、VLを出していくということです。
このVLというものを購入するため、Bitcoinを使うというのが話題になっています。
今、Bitcoin使うと、何でも話題になりますよね。
そうはいっても、どういうシステム・ルールなのかわからないという方もいると思うので、今回からVALUの利用規約の解説をしたいと思います。
https://valu.is/terms
※利用規約は、要するにルールブックです
【頭書】
この規約(以下「本利用規約」といいます。)は、株式会社VALU(以下「当社」といいます。)が運営するインターネットサービス「VALU」(以下「本サービス」といいます。)において、当社が提供する各種サービスの利用の諸条件を定めるものです。本サービスの利用者の皆様(以下「会員」といいます。)が本サービスを利用するためには、本利用規約の全てに同意していただく必要があり、会員が本サービスを利用開始した場合、会員は本利用規約に同意したものとみなされます。
<解説>
「VALU使うやつは、この利用規約に同意したことにするから、みんな守ってね」ということを書いています。
このような、企業から定型的に定める規約のことを、「定形約款」といいます。
なお、「この利用規約を守れ」ということは、登録画面にも、出てきます。

「同意しているものとみなします」としか書いていないのですが、利用規約にはリンクが張ってあり、隠しているわけではないので、利用者は全員、この利用規約に拘束されることになります。
法律の議論では、これまで、約款に拘束される理由について、意思推定説や慣習法説など、対立はあるのですが、一応、このような形にしておけば拘束力はあるということになります。
なお、今後、民法改正によって、定形約款にもルールが定められることになります。また、こちらも解説していきます。
明日以降、第1条以下を解説していきます。
弁護士 杉浦智彦