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「経営判断原則」は違法リスクを引き受けるためには働かない?

「これ、違法かもしれないけど、やってみようか」

こう思いながらビジネスをすることはあり得ます。

会社法には、「リスクを引き受けて経営することは当然」ということで、経営判断原則(ビジネスジャッジメントルール)というものがあり、経営者としてあり得る経営判断であれば許される(=役員としての責任を負わない)というルールがあります。

しかしながら、この経営判断原則は、「違法」かどうかの判断には影響しないといわれています。

つまり、「違法かもしれないと思うなら、やらないのが経営判断だ。それ以外は認めない」ということなのです。

少し厳しいように思われますし、学者のなかには、違法かどうかという部分にも経営判断原則を働かせるべきという意見も根強いのです。

罰金を受けた場合の期待値額と、利益が得られる期待値額を比較して、利益が得られる期待値額が大きければよいのではないかという判断は許されて良いようにも思いますが、ただ現在の実務では受け入れられていないというのが実情です。

この点は注意していただき、きちんと弁護士の意見を踏まえたうえで経営判断すべきといえるでしょう。

弁護士 杉浦智彦

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