「募集設立」は普通行わない
会社の設立の方法には、発起設立と募集設立という手続があります。
発起設立は、発起人だけが株式を手に入れられる形の設立方法、募集設立は、発起人以外も株式を手に入れられるようにする形の設立方法です。
いろいろ手続の違いはあるのですが、要するに募集設立は、発起人以外の人が関わってくるので、手続保障をせざるをえず、手続が面倒になるのです。
たとえば、出資されたことの証明方法は、発起設立であれば、お金が入った通帳のコピーでいいのですが、そうでない場合は、「払込金保管証明書」というものを銀行に発行してもらわなければならないのです。
そういうわけで、募集設立はほとんど行われず、発起設立だけが行われているのです。
なお、発起設立をして、その直後に新株発行や、発起人の株式を譲渡することによりお金を集めるのがスタンダードな方法といえます。
弁護士 杉浦智彦