契約書のチェックの基本は、双方義務の有無の確認
相手方から渡された契約書のチェックをする際、まず確認しなければならないのは、「契約双方にとって対等な契約なのか」という部分です。
たとえば、こんな場面です。
①契約書の守秘義務の条項が、相手からこちらに渡される情報だけに限定されているような場合。
②損害賠償や解除の条項が、こちらの違反の場合のみ記載されている
こんな場合には、きちんとチェックしなければなりません。
ただ、これは、ほとんどの企業は判断できるはずです。
そのため、こんな契約書を送ってくるようなところは、割と「ヤバイところ」と思われることが少なくありません。
なお、弁護士が契約書を作成するときに気にしているのは
「(とくに細かい条項は)公平らしく見せる」ことであったりします。
公平らしく見えないと、相手も文句を付けます。
そのとき、こちらが真に通したい条項にもケチが付けられることがあります。
まっとうな企業と見せるためにも、契約書を作る側は、「公平らしく見せる」テクニックが重要となるわけです。
弁護士 杉浦智彦