仲裁にするとどのくらい費用がかかるのか
国際仲裁は、執行がしやすいなど、メリットはあります。
(※ニューヨーク条約があるため。裁判所による裁判だと、中国などでは執行できない)
しかしながら、仲裁のコストは高いといえます。
訴額(≒争いになっている請求権の金額)が100万米ドルだと、
3人の仲裁人を選ぶ時、仲裁人に払うコストだけで、最低43881ドル、平均118134ドル、上限192390ドルほどかかります。
争いを提起するだけで、審判人のコストで1000万円くらいかかるので、実際、仲裁に持ち込むのは相当な負担となります。
契約書などで、仲裁条項を盛り込んであるものも散見されるのですが、中小企業がここまでのコストを支払えることは考えにくいのが実際かもしれません。
弁護士 杉浦智彦